わたしの名前は製品番号b-0338、
12歳の小学6年生です。
今日の朝、学校の教室へ行くとクラスメイトに
「サキ先生が呼んでたよ」って言われた。
なんかしちゃったのかなぁ?
この前の国語のテスト、0点だったからなぁ…
サキ先生はとても厳しい先生で
頭の悪いわたしはいつも怒られてばかりです。
「じゃあまた怒られてくるよ」
とか言って顔で笑って心で泣くわたし。
仕方ないのでしぶしぶ職員室へ向かった。
こういう時の職員室って何でこんなに遠く感じるんだろう…
とか思ってるうちに職員室の前に着いた。
少し緊張しながら職員室のドアを開ける。
「失礼しまーす。」
すぐそこに眼鏡をかけたサキ先生が見えた。
「先生、何かご用でしょうか?」
少し声がふるえた。
「ええ、喜びなさい、あなたを飼いたいっていう方がいらっしゃるの」
一瞬、頭が真っ白になった。
わたしを…?
胸が高鳴り涙がぼろぼろとこぼれてくる。
「…うれしい…」
このまま年を重ねて肥料にされると思ってた。
勉強も運動も苦手だし、その上ドジだし…
でもそんなわたしを食べてくれる人がいるなんて…
「よかったわね」
「ぐすっ…はい…」

このあとわたしは教室でみんなとお別れの挨拶をして
先生の車でその人のお家へと向かいました。



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