カチャッ…
先生がわたしの首輪を外した。
「わかってるわね、あなたはここで旦那様の食肉として食べてもらうの、
ご迷惑をおかけする事のないようにね」
「はい、先生」
「それでは私はここで」
と言って先生は帰っていった。
続いて執事さんも「失礼します」といってドアから出て行く。
そしてごしゅじんと二人きりとなった。
ごしゅじんを見る。
すると「こっちにおいで」とごしゅじんが手招きする。
ごしゅじんの近くにいくと頭をなでてくれた。
何だかすごく嬉しかった。
「君がきてくれて本当に嬉しいよ、ありがとう」
ごしゅじんと二人きりになってからずっと胸がドキドキしてる…
初めの緊張とはまた違う…これはなんなのだろう…?
「来てくれた所すまない、私は今から仕事に出かけなければならないんだ。
悪いが夜まで一人で遊んでてくれるかい?」
「あ、あのわたし、何かお役に立てる事ないですか!?」
とっさにそんな言葉がでた、役に立てる事なんて何もないのに…
「うーん…」
とごしゅじんが眉間にシワをよせて考える。
「じゃあさっそくだが今晩、君をいただけるかな?」
ごしゅじんのその言葉はわたしにとって一番嬉しい言葉だった。
「は、はい!よろこんで!」
そしてごしゅじんがお仕事へ出かけた。
わたしはすごく夜が待ち遠しくなった。

そしてその夜…
ごしゅじんが帰ってきた。
「おかえりなさい、ごしゅじん!」
「ああ、ただいま」
と言ってわたしの頭をなでてくれるごしゅじん。
「旦那様、料理の仕度が整っております」
「ああ、今日はとても楽しみだ」
食卓へ行くとテーブルには様々な料理が並んでいた。
その部屋に大きな料理長さんがごしゅじんを待っており一礼をする。
ごしゅじんが席に着き、手を組み目を閉じてお祈りをする。
それが終わるとテーブルに置いてある料理に手をつけていった。
しばらくしてごしゅじんがナイフとフォークをテーブルに置く。
すると後ろで立っていた料理長さんが前へ出る。
「それでは今日のメインディッシュの方を旦那様の前で調理させていただきます」
そういうとわたしを抱きかかえてテーブルの上にある大きな鉄の皿に乗せた。
ついにわたしの出番だ!とわたしは嬉しくなった。
料理長さんは包丁を取り出し
「今日は右脚を調理させていただきます」
わたしの脚に止血用のバンドが留められ
口には舌を噛まないようにマウスピースを入れられた。
「それでは…」
と言って料理長が包丁を振り落とした。
ダンッ!というすごく大きな音。
「んんーーー!!!」
わたしは激痛に声にならない声で叫んだ。
わたしの右脚は一気に切断され、血が吹き出ている。
そんなわたしを横目に料理長さんはせっせとわたしの右脚を調理していく。
そうして15分ほどで料理が出来上がりごしゅじんの前へ運ばれる。
わたしは痛みで気を失いそうになりながら、ごしゅじんが料理を食べる姿を見つめる。
ごしゅじんがわたしを食べてくれてる…
ごしゅじんは食べ終わるとわたしの元へ来てくれて
「とても美味しかったよ、ありがとう」と言ってくれた。

その言葉を聞いた時、わたしは幸福感で包まれつい嬉しくて泣いてしまいました。




←第二話   第四話→


戻る