初めてごしゅじんに自分を食べてもらってから半年が経ちました。
今でも料理長さんに手足を切ってもらう時、
泣いてしまうけど何とか笑顔を作れるようになりました。



いつもわたしを食べ終わった時、私のところに来て頭をなでてくれます。
そして「美味しかったよ」とごしゅじんが褒めてくれます
だからわたしはここまでがんばれるんだと思います。
でもわたしもあと左手しかありません。
今では執事さんがわたしを乳母車に乗せて移動させてくれます。
この左手を食べてもらったら次は体を食べてもらえます。
それでわたしお仕事は最後になると思います。
悲しい?ううん、嬉しいの。
体は手足より美味しく食べてもらえると学校の授業で習いました。
わたし達にとって美味しく食べてもらえるのが何よりの幸せです。
その時がとても待ち遠しいです。
あ、ごしゅじんが呼んでる…
今日はごしゅじんの知り合いの方と外食するそうです。
そこにわたしも連れて行ってもらってわたしの左手を調理してもらいます。
今からとても楽しみですね。
では、行ってきます。




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